FTE

目次

受託合成におけるFTEとは

FTE(Full Time Equivalent)は、他社の研究員と設備を占有する契約です。占有期間は契約先の企業のためだけに研究員と設備を活用できます。単発で研究や合成を依頼するよりも、FTEを結んだほうが、より効率よく研究や合成が進むと考えられます。FTEの機関や契約内容は、受託先ごとに異なります。個別に確認しましょう。

FTEに対応している企業の例

FTEに対応している企業の一例を紹介します。

ナード研究所

引用元:公式HP
https://www.nard.co.jp/

ナード研究所では、一定期間(1カ月〜1年)ごとにFTEを結び、自社のプロジェクトを推進します。FTEの流れは、依頼内容の確認、計画書の作成、合成または研究の実施、報告というフローで進みます。

同社は、医薬・農薬を中心としたライフサイエンス系分野やエレクトロニクス系分野に関する知見が豊富です。課題解決に向け有益な提案を受けられるでしょう。報告は週単位、または月単位を選択できます。また、研究事例には、原料の選定・単離精製法の検討・ GMP原薬製造処方設定などが挙げられます。

神戸天然物化学

引用元:公式HP
https://www.kncweb.co.jp/

神戸天然物化学は、機能材料や農業化学品、医薬品などの事業に関わっています。同社は、一定期間を要する長期テーマや、単発の受託合成が繰り返し発生するようなケースに対し、「期間契約研究」というFTEを推奨しています。同社では、ボリュームに合わせて、研究スタッフを必要な人数・必要な時間だけ、選任の担当者として確保します。

研究初期の化合物デザイン支援から合成ルートの探索、評価用化合物や中間体の合成、合成ルートの最適化まで広範囲を受託できるため、研究・合成がスピーディーに進行可能です。また、同社は、研究機関との新薬共同開発や国家プロジェクトに参画した実績があり、新しい技術を自社の課題解決に活用できます。

テクノプロ

引用元:公式HP
https://www.technopro.com/

テクノプロは、単発の受託合成が頻発するケース、課題解決に長期間要する予定のテーマに対し、FTEを推奨しています。有機化合物の合成を中心に、医薬・農薬・試験研究用試薬、有機電子材料など、多方面の分野に関わってきました。既知・新規問わず、化合物のルート探索から合成まで実施可能です。

同社の実績は豊富で、医薬・食品・各種機器業界などに加え、大学などアカデミックな研究機関とFTEを結んだ経験もあります。

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